主の独り言

2021.07.18

アラビアのロレンス デヴィッド・リーン

第一次世界大戦下、オスマントルコに占領されていたアラブ人の反乱を描く。

アラブ部族の後ろ盾にイギリス陸軍。そして部族の反乱を手助けするイギリス将校が主人公。首脳部の命令を聞かず、アラブ部族をゲリラ戦に誘導する。

ゲリラ戦が成功するにつれ、主人公はヒーローに担ぎ出される。本人もその気になり、どんどん調子に乗っていく。
主人公の絶頂期が、易経で言う乾為天の四爻五爻あたりだろう。そして上爻になり見事に落ちて行く。

観念論者の主人公。現実の変化に適合できず、国からも部族からも見捨てられてしまう。

彼は何を求めアラブ部族と命懸けの戦いを続けたのだろうか。
視聴者に委ねられている。

戦後、オスマントルコが敗北し、イギリス、フランス、ロシアによってアラブ地域の占領地が決まってしまう。イギリスの二枚舌外交は有名だが、今日まで続く混乱のきっかけとなった。

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