面従背面の夫。超自我に支配されている妻(姉)。姉にルサンチマンを持つ妹。嘘を嫌っているが、本心を抑圧し無意識で嘘をついている男。

登場人物全員が表の顔と裏の顔を持っている。しかしビデオカメラの前では、裏の顔(シャドー)を表に出す事で認知し、そして統合していく。

カメラという第三者が、カウンセラーの役となり被験者達の抑圧された心を表出させていく。

精神科医が冒頭妻のカウンセリングをしているが、全くもって効果が無く、カメラに敗れるという皮肉が面白い。

カメラを前にし、抑圧されていた自分自身に出逢い新たな人生を歩んでいく。