主の独り言

2022.07.04

草の響き 斎藤久志

あまりにも良かったので、ネットで調べる。

小説“きみの鳥は歌える”に所収の同名の小説が原作との事(同様に映画“きみのとりは歌える”もこの小説に所収されている)。

東出昌大はモラトリアムな演技がホント上手い。
妻役の奈緒の演技、特にラスト近くの気丈な振る舞いには心震えた。

東出と友人。
スケボーの少年とその友人。
これらが合わせ鏡の様になっている。

幼少期の東出の事はスケボーの少年を観ればいい。
彼の家族については一切出ないが、
彼のわだかまりから推測するに、相当CP(交流分析より)が強いご家庭(父親)だと思われる。

スケボーの少年は死に、
東出も死んだ。

しかし東出は奇跡的に蘇った。
蘇ったというより、生まれ変わったと言った方が良いだろう。

彼は自分の人生をこれから走るのだろう。

函館を出て、疎遠になった妻と子と東京で暮らすと僕は思う。
そして、生まれ変わった東出を妻は受け入れる。
そんな気がしてならない。

 

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