主の独り言
2022.05.03
ゲーム的リアリズムの誕生 動物化するポストモダン2 東浩紀
動物化するポストモダンの続編。
大きな物語の凋落と共に、データベースを活用したシミュレーション消費の台頭、これが前作の簡単な要約。
そして本作は、
後者を、ゲーム的リアリズムと銘打ってポストモダンの世界を論説する。
オタク文化やポップカルチャーの出現理由が論理的に組み立てられていて門外漢の僕でもなんとなくその世界の端っこを垣間見ることができた。
結局、自分の存在の支えを何にするのか、というレゾンデートル問題に帰結すると僕は感じている。
大きな物語という強烈な支えが無くなっているポストモダン時代、我々は何を支えとし、生きていくのか。
本著の帯にも書かれているアンチテーゼ(動物化だけではダメよ)につながって来ると思う。