主の独り言

2022.01.25

最後の決闘裁判 リドリー・スコット

男は名声に生き、名声に苦しみ、名声で死ぬ。
女は愛に生き、愛に苦しみ、愛の虚しさと喜びを知る。

14世紀フランスでの実話を元にしたストーリー。

羅生門の型のように思えたが、最後が違う。

市井の人々は真実には興味がなく、無関心
決闘を楽しみ
人が死ぬ姿や
女が生きたまま焼かれる姿を見たく集まるだけ。
真実には誰も興味がないのだ。

me too の先駆けの様な出来事。
女は男の所有物であり物として生きるしかなかった。

マルクス・ガブリエルの言う意味の場が三者三様。レイプされた女性の視点こそ真実(映画でも示されている)であるのだが、男の名声という価値観により歪んだ意味の場が男ら二人の真実となっている。

登場人物の一人の女性の台詞にこの映画は収斂される。
男ってほんと馬鹿ね。

監督のリドリー・スコット。今回も良い仕事をしている。

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