主の独り言
2021.10.13
イカゲーム ファン・ドンヒョク
今、世界的に人気を博しているイカゲームを視聴する。
これは正義論の話だな、と4話目くらいで気づく。
ゲームに参加するプレーヤー達は、名前や階級、所得や生育歴など全て関係なく、番号を割り振られる。この場では、皆平等。ロールズの言う原初状態に置かれる。
ロールズは、この様な状態に置かれた時に人々は自分が不利な状況である可能性を考慮して平等な世界を築こうとする、という理論を立てた。
しかし、ゲームのルールがそれを許さない。勝者はたった一人のゼロサムゲーム。
生命をかけたサバイバルゲームは、ネオリベ(功利主義+リバタリアニズム)要素を強く持っている人物達が多く勝ち上がっていく。
彼らを今世界で起こっている大きな課題である経済格差のメタファーとして観ると、ドラマがより興味深いものになる。
ラスト、黒幕であるあの人物は、
市民ケーンと同じモノを求めていたのが感慨深い。
