主の独り言

2021.08.18

ラサへの歩き方〜祈りの2400キロ〜 チャン・ヤン

チベットのとある遊牧民族の聖地巡礼の旅。
聖地巡礼は誰もが憧れであり、良い事として認識されている。
尺取り虫の様に動きながら(巡礼作法)2400キロ先の聖地ラサを目指す。約一年、毎日約10キロを目安に旅は続く。過酷な自然環境の中、誰も弱音を吐かない。小さな少女も必死に尺取り虫の動作を続ける。

11人もの人数で、過酷な自然環境や肉体を酷使する状況であっても、言い争いのシーンは一つも出てこない。
多分、彼らは自我境界線が我々と明らかに違う。私とは、私の他に他者の一部も私なのだ。

さぁ祈ろう

1日の終わりと始まりに、誰からともなくこの言葉が出てくる。そして彼らは他者の幸福のために毎日祈り続ける。苦難と共に他者の為に祈り続ける。

祈り。

この効用を忘れた現代人。チベット仏教から学ぶべき事はとても多いのではないだろうか。

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