主の独り言
2021.04.25
秋刀魚の味 小津安二郎野田高梧

タイトルには秋刀魚とあるが、映画に秋刀魚は一切登場しない。
老いる人生を秋刀魚の味をメタファーとして使用いるのだろう。
ハラワタの部分は苦い。それを強調する様な登場人物(学生時代の先生と娘)のお陰で主人公の笠智衆と岩下志麻親子が対比で引き立っている。
それにしても小津監督と脚本家野田高梧は日常風景を描かせたら本当に上手いと思う。些細な言葉の一つ一つに日常が感じられる。そこが人々を共感させるポイントなんだと改めて思う。
それにしても、若かりし岩下志麻は本当に美しい。