主の独り言
2021.02.12
地獄変 芥川龍之介

言わずと知れた芥川龍之介の名作。
中学時代に一度読んだと記憶している。
うちの小僧(中学生)も学校の課題図書として読書命令が出たようで、一緒に読む事にした。
この本のポイントは、語り部の視点だけで書かれていると言う事だろう。
そこに気づけば、違う物語が立ち上がってくる
さらに、飼っていた猿が、絵師の親心のメタファーとして気づけば、娘と車が燃えている時の、絵師の光悦した表情の意味がわかるだろう。
鬼気迫る作家の作品への執着として評される本作。
僕は、強大な力を持つ為政者からの救済の物語と理解した。