主の独り言
2019.08.23
ライオンは今夜死ぬ 諏訪敦彦
ヌーヴェルヴァーグの申し子と言われる ジャン=ピエール・レオ主演。
そして監督は日本人。日仏共同制作の映画だ。
ジャン=ピエール・レオが、トリュフォーの“大人は判ってくれない”の
あの少年だったとは僕は浅学で知らなかった。
(大人は判ってくれない、もう一度見よう)
さて、ストーリーだが
簡単に僕の解釈で言ってしまえば
主人公の老齢の俳優の死への邂逅である。
死を元恋人をゴースト(イメージ)で表現、
生を少年達を出すことで表現。
この対比が面白かった。
最後の方に、ライオンが出てくるが
あれは、あの少年の亡くなったお父さんのメタファーなのだろう。
そして、ライオンの進む方向とは逆方向に少年が進むところ。
さらに
ジャンが撮影中の映画のラストシーン。
監督から最後目を閉じ眠る(死ぬ)指示にもかかわらず
最後目を閉じるのでは無く、目を見開いた。
この映画のメッセージはここにあるのだろう。
死というものを改めて考えさせられる素敵な映画だった。