主の独り言
2021.12.08
れいわ一揆 原一男
れいわ新撰組の選挙活動を追ったドキュメンタリー。被写体の些細な動きや言葉をちゃんと拾って編集しているのが監督原一男のうまさだと思う。
今回の被写体は、東大の経済史が専門の教授安冨あゆみ。
『世界に裂け目を作るのが大人の仕事』
『日本立場主義人民共和国』
安冨の言うこの2つの言葉は、前後の文脈も併せて胸に来るものがあった。
東大教授にも関わらず、平易な言葉で訴える。
『子供にご飯』「友達と遊ぶ』
このシンプルな言葉を繰り返し、優先的に子供への衣食住の支援、そして友達を作る事の大切さを訴え続ける。
彼女の選挙活動を観ていて感じたのが、構造を観ている、という事。
首相をはじめとした構造の産物には興味がない。日本国の政治構造、社会構造に着目しこの構造を壊し、如何に子供たちが幸せに暮らしていくかが彼女の主題なのだと勝手に感じた。
彼女は、国政にも興味はない。選挙活動を通じ映画を通じ、自身の主張を問題提起する事が選挙に出た目的なのだろう。
カントのリベラリズム(道徳論)への近さを感じた。
