この季節になって来ると冬にははっきり見えていた遠くの山々がなぜかぼんやりと見えづらくなります。これは『春霞み』と言って空気中の水蒸気や花粉、黄砂や大気汚染物質などが原因で起こる現象でさらに、気象予報士の方によると春には気温が上がり、地面から上空に向けて発生する上昇気流によって地上付近に有る砂やホコリなどを巻き上げて空中に浮かんだホコリなどが太陽の光を散乱させて白っぽく見えるようになります。そして、春には多くの花が咲き始め花粉が舞い始めこれらがぼんやりとした見通しの悪い状況を起こすそうです。

そして、日本酒でも春に出回るうす濁りのお酒を『かすみ酒』や『おりがらみ』などと呼んで好まれます。日本酒は発酵した醪を布などで濾して透明にしますがこの時に濾せきれなかったお米や酵母などの小さな粒が残った状態をおりがらみと呼び、目の粗い布で濾した『にごり酒』とは少々異なった、清酒よりはお米の旨味を感じられるお酒です。

当館では岡谷市の豊島屋さんによる豊香『春　純米　かすみ酒』が入荷いたしました。低温で貯蔵、ゆっくりと醗酵させた原酒のかすみ酒。生貯蔵によって生まれるまろやかな旨みとフレッシュな口当たり　穏やかで心地良い香りと優しい味わいが春を思わせる一本。もちろん長野県産の酒米を使用した季節限定の商品です。是非、お試し下さい。

蓼科親湯温泉　ソムリエ　梅原