主の独り言

2023.01.13

実存主義 松浪信三郎

世界大戦機械化の促進により、希薄化された個人の存在を取り戻すべく、実存主義が当時花開いた。

没個性化する現存在は、道具的存在に成り下がり、本質の発見を強いられる。サルトルは“自由の刑に処せられている”と言ったが、現在の世界も当時と構造は同じだろう。

現在も当時と同じように実存主義の台頭を望む土壌が出来ていると感じている。構造主義に論破された実存主義ではあるが、現在はマルクス・ガブリエルを代表とする新実在論が力を持ちつつある。

科学の発展が全体主義になりつつある中、新実在論には頑張ってもらいたい。

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大学時代、かなり読み込んだ実存主義松浪信三郎。
色あせ、波打ち、この萎れた感が岩波っぽくて凄くいい。

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