主の独り言

2021.06.07

バルタザール ローベル・ブレッソン

主人公はロバ。飼い主が変わるたびに、虐待されたり、過酷な労働を酷使されたり。道具として使い続けられる。
農耕機のカットインやバイクのカットインは、プラグマティズムの道具主義の世界である事を示しているのだろう。

浮浪者、金に執着する男、校長、不良、無垢な少女、様々な人物が登場する。

彼ら彼女らは、自分たちの位置と役割を普通に生きている。ハイデガーのいう世界内存在であり、“ひと”であり続けている。

そして彼らは次々と不条理に見舞われる。

羊の群れに囲まれて、最後死ぬロバはきっとキリストのメタファーなのだろうな。

 

 

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