主の独り言

2021.04.03

欲望の翼 ウォン・カーウァイ

母の愛(生母)を求め刹那的に生きている主人公。口から美辞麗句がスラスラ、愛を求める女性たちを虜にしていく。
外向性が強く内向性が希薄な演技性パーソナリティー障害の特徴を持つ自身を、足のない鳥に例え、死ぬまで飛び続けなければならないと言う。

主人公を唯一繋ぎ止めているのは時間を確認する行為。だから、腕時計や壁掛け時計が象徴的に映し出される。
ラスト、泥酔し腕時計が盗まれた時に、主人公の存在理由が無くなったのだろう。

主人公が愛を求め、彷徨う姿に
ルイ・マルの鬼火が思い出された。

 

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