主の独り言
2020.09.22
人生をしまう時間 下村幸子
人の死に様を数多く見る。
そこには理想などない。現実があるだけ。
生きるとはどういうことか、改めて考えさせられる。
言い換えると、ハイデガーの先駆的覚悟性を想わずにいられなかった。
主演は医師小堀鴎一郎。
東大病院の著名な外科医であった氏が定年後終末医療に転向。その理由は直接語られてはいないが、言葉の端々からその想いを受け取ることができた。
実は小堀医師とは縁がある。親父の命の恩人であり、親父の友人、戦時中蓼科に疎開した時からの付き合い。
蓼科倶楽部という客室には小堀杏奴(森鷗外次女、作家)の客室があり、小堀四郎の絵画もラウンジに展示している。この2人は小堀医師の両親である。
若かりしマルクスは言う。
何を生産し如何に生産するのか。
僕は映画から問われた。