主の独り言

2019.02.16

DEATH 「死」とは何か シェリー・ケーガン

「死」について考えさせられる400P。
長編だが1日で読み切るほど著者の視点は面白かった。

我々が知らず知らずに持っている死への価値感。
その中には不安や恐怖等が含まれている。
著者はこの価値感へどんどんメスを入れていく。

人は、必ず死ぬ。
だからこそ、どう生きるべきか・・・

読んでいくと、ハイデガーの
先駆的覚悟性が脳裏に浮かぶ。

ハイデガーは
我々人間は、否応なしに世界に産み落とされた事を
被投性
と説いた。

そして、世界に対して投企する事の
重要性を強く訴え
その主張に大きく心動かされた事を想い出す。

正に著者は、
この被投性の自覚と先駆的覚悟性の決意を
持つ事の重要性を語っていると僕は感想を持った。

そして、死について考えれば
自ずと生きる事について考える事になる。

生きる価値については、
あまたの著者が様々なストーリーで綴る
本はたくさんある。

その中で、僕の頭に浮かんだのは
セリーヌの夜の果ての旅

数年前に読んだ本だが、
改めて読みたくなった。

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