主の独り言

2015.02.10

小僧の手伝い。マルクスから福沢諭吉

小僧が学校でプレゼンテーションをやるとのこと。
小学3年生では恒例の行事のようだ。
で、小僧が自分で選んだ課題は
“過去からのお金の変化”
またずいぶんと難しい題材を選んだものだ。
正月明けから、自分で調べ
ずいぶんと資料を集めたようだ。
僕自身も知らなかった事もあり勉強になったのだが、
いかんせんこれではただ“情報を集めました”
で終わってしまう。
本人もそれを気づいてか
救いの手を求めてきたのだった。
いじわるのようだが、
僕は本人から聞かれなければ
絶対に先回りして何も教えない。
『知ってるなら教えてよ』
数多くこう言われ続けてきたが、
この考えはかたくなに守っている。
で、今回のテーマを考えるに当たり、
避けては通れないと思ったのは
“マルクス”と“福沢諭吉”だった。
古代は物々交換。
その物々交換という違う商品を
交換するに当たり、
物差しになる考えをマルクスは資本論で示したからである。
商品の解明である。
有名な、使用価値と交換価値だ。
さらに、時代は進んで
物品貨幣という
お金の初期の姿(稲、貝、塩)
などが登場してくる。
これも、マルクスで説明できる。
次に、金属貨幣が登場。
金、銀、銅、鉄
これもマルクスで説明できる。
金属貨幣から紙に変わった所は
グレシャムが必要だ。
そして、日本では
縦のお金(小判、紙幣)
だったのが横向きの紙幣が初めて登場する。
ここの変化は重要で
明治時代のイデオロギーが
表現されている箇所だろう。
プレゼンでは最後の見せ場と言っても良い。
この明治時代のお札が縦から横に変わったことを
示す言葉が、有名な“脱亜入欧”。
福沢諭吉である。
プレゼンの構成は、出来た。
問題は、小学3年生に
マルクスや福沢諭吉を
超簡約してわかりやすく説明し
理解させる事だった。
かれこれ、2週間。
ことある毎に
マルクスと福沢諭吉を
肴に出しながら
様々な事象を強引に結びつけていった。
そして、何とかプレゼンが完成したようだ。
全体の構成は、一緒に考えたが
細かな所は口を出さず本人に任せた。
完成し、本人は自信満々で満足そうだった。
失敗しても
自分で調べ、ほんの少しでも
お金の歴史を学んだ事は
大きな体験になった事だろう。

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