主の独り言

2020.02.23

2人のローマ教皇 フェルナンド・メイレレス

ローマ教皇交代時の2人の教皇の友情譚。
終始2人の老人の話であるが、これはこれで悪くはない。

交流分析で言うCPが強い現教皇。そして教皇庁の思惑に対し長年苦労している。そこには教皇自身の楽しみ(FC)が無い。

一方、教皇に呼ばれ、後の教皇になる枢機卿は、CPが低くNPやFCが高い特徴を持つ。

2人は真逆の性格と言っても良いだろう。そんな2人が会話をする中で、どんどん打ち解けて行く。現教皇が変わって行くのであるがその変遷は見どころの1つだ。変わって行くと言ったが解放されて行くと言ったほうがいいのかもしれない。

教皇を自らの意思で降り、自分とは真逆の性格と価値観を持つ枢機卿を教皇に推す。
そして、コンクラーベ後に教皇の希望通りに枢機卿が新教皇となる。

その後も2人の関係は終わらない。お互いを教皇の名称である、聖下殿と呼び合う。

ラスト、ろうそくの消えた際の煙が上にのぼっていく。このメタファーが全てを表している。
神からの祝福を受けたのだ。

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