ディオニソスの陶酔

2022.12.20

温泉の効果(1)

温泉には様々な効果があると言われていますが、どんな理由があるのでしょうか?
もちろん温泉成分による効果が大きいですが、それ以外にも色々な要素が関わって効果を発揮してくれるのです。

まずは、物理的効果として『温熱効果』があります。
温泉に限らずご家庭のお風呂でも期待できる効果で、お湯に浸かることで体が温められることにより、血管、特に末梢血管が広がり、血行が促進され新陳代謝が高まって体内の不要物の排泄を促します。

温泉分析表の浴用の適応症には『疲労回復』と書かれていますが、『疲労』するとは体内に疲労物質である『乳酸』が蓄積されて起こるので、この『乳酸』を排泄して『疲労回復』に繋がるというわけです。

体温が1度下がると免疫力は30%下がると言われており、特に免疫力が重要視される昨今、体を温めることがいかに重要であるかもお判りいただけると思います。

しかし、熱い42度以上のお湯に浸かると『交感神経』が刺激されて目が覚める状況になります。
逆に37度~40度程度のお湯はリラックス効果の『副交感神経』が優位になり落ち着いた状況になります。

ということで、42度のお湯に浸かることが日本人には気持ちの良いお風呂と言えるでしょう。
しかし、入浴中の死亡事故は42度以上の熱いお風呂で発生する場合が多いのでご注意ください。

蓼科 親湯温泉 ソムリエ 梅原

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