ディオニソスの陶酔

2022.05.25

エチケットとは、、、

『エチケット』というと皆様は『礼儀作法』や『マナー』と思われる方がほとんどだと思いますが、実は古いフランス語で『貼り付ける(estiquer)』という意味を持ちます。つまり貼り付ける札『荷札』という意味で現在では『ラベル』という意味になります。

なんで荷札が礼儀なの?と思われる方がいらっしゃると思いますが、相手の身分や階級によって手紙などの形式を変えて書く必要が有る事から宮中での礼法を言うようになったと言われ、また、宮廷に招かれた方々の行動を示した通用札を言うようになり、席次や儀礼や作法を定めた事から呼ばれるようになったと言われています。エチケットという言葉が定着したのは、15世紀頃のフランスで国家の代表の地位と名誉を内外に示す事に使われ始め、やがて19世紀のブルジョア社交界のしきたりや礼儀などが現在の『エチケット』の由来になったと考えられています。

ワインの世界では現在でも本来の荷札という意味でラベルの事をエチケットと呼びます。ラベルには生産地、生産者、格付けなど重要な情報が記入されています。ヨーロッパでの原産地呼称でも記入項目が決められており、長野県では『長野県原産地呼称管理制度/GI長野』の規定に基づき認定商品には必要事項が記入されています。

外国産の商品では読み取る事が難しいと思われる方も多いと思いますが、小さなラベルにも大変重要な情報が多く記載されていますので、お飲み物選びの時に是非ご活用下さい。ちなみに長野県原産地呼称管理制度では日本酒、焼酎、シードルなどにも同様の規定が有ります。

蓼科親湯温泉 ソムリエ 梅原

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