ディオニソスの陶酔

2022.01.20

甲類焼酎と乙類(本格)焼酎

焼酎と言っても甲類と乙類または甲乙混合の種類が有るのはご存知でしょうか? 梅酒などに使われる甲類(いわゆるホワイトリカー)と呼ばれるどちらかと言えば無味無臭の商品と昔ながらの芋焼酎や麦焼酎に代表される個性の強い乙類焼酎に分けられます。甲と乙って何が違うのかと言いますと蒸留方法によって分けられます。私より先輩方にはお分かりと思いますが学校の成績などで優秀な方から『甲・乙・丙・丁』と言われ中国から伝えられた十干という考え方が基本になっており、甲は乙より上位と考えられていました。これを昭和24年に当時の大蔵省にて単に生産量が多く酒税が高い商品を『甲類』、税率の低い方を『乙類』と呼ぶようになったのです。

しかし、これに従来の焼酎メーカーから反発が起こり優劣を連想させる『甲・乙』に異議を唱え歴史的に見ても乙類焼酎こそが本家本元であり本格的な焼酎であるという点から見ても『本格焼酎』と名乗り始め、昭和46年に法律施行規制を改正し、甲類焼酎を『ホワイトリカー①』、乙類焼酎を『ホワイトリカー②』または『本格焼酎』と名乗る事が認められたのです。

本格焼酎は香りが特徴で主原料によりレパートリーが豊かで世界の蒸留酒の中で唯一、新酒の状態で飲用が可能であり食中酒としても楽しめ、ストレートやオン・ザ・ロック、お湯割りなど飲用の幅が広く酔い覚めが良く二日酔いしにくいという優れた性質を持っています。

今回のメニュー変更で信州といえば『そば』という事で芙蓉酒造協同組合さんの『天山戸隠』そば焼酎を新しくご用意いたしました。2010年から全国酒類コンクールそば焼酎部門で7年連続で1位を獲得した実力を是非ご堪能下さい。

蓼科親湯温泉 ソムリエ 梅原

Category

Archive