ディオニソスの陶酔

2021.12.01

お酒の提供温度

皆様はお酒を飲まれる時、どんな温度帯でお飲みになられますか?

よく「赤ワインは室温で」、「白ワインは冷やして」と言われますがこの「室温」と「冷やして」というキーワードが曲者なんです。「室温」って何度位だと思われますか?暑い夏と寒い冬では室温も変わります。エアコンなどで設定されますが一般的にどちらも20度以上になると思いますし、ワインクーラーに氷をたっぷり入れてキンキンに冷すと零度に近くなってしまいます。ワインに限らず酒類は温度を下げるとフレッシュ感が増し、味わいがドライになり苦味などが強調されます。逆に温度を上げると香りが広がり甘みを強く感じ苦味などは心地よい印象になります。

また、同じ赤ワインでも最近リリースされたボジョレヌーボーなどの軽めのワインは13℃前後。フルボディのボルドーやポートワインなどでも18~20℃とまず20℃以上になる事はあまり有りません。そして白ワインでもシャンパーニュなどの発泡性ワインでも6~12℃、軽めのタイプやコクの有るタイプでも8℃~16℃などあまり冷やし過ぎない方がお勧めです。日本酒も熱燗というと酒器を顔に近づけるとアルコール感を強く感じたりロックにすると優しい印象に変わったりします。焼酎などのお湯割りも先にお酒を入れておくより、お湯を先に入れて後からお酒を入れた方が香りが逃げず良いと言われています。

ただ、これらはあくまでも一般的なお勧めです。前回の「ドリンクオーダー」の記事でもご紹介した通りアルコール類は嗜好品ですので、お愉しみいただく皆様ご本人様のお好みで召し上がっていただくのがベストです。レストランでは一般的な温度帯で提供させていただくと思いますが「違うな???」と感じられましたら「もっと冷やして」とか「すこし温めて」とか遠慮なさらずお申し付け下さい。我々スタッフは出来るだけご要望に応じられます様に心掛けておりますのでよろしくお願いいたします。

蓼科親湯温泉 ソムリエ 梅原

Category

Archive