『生きるぼくら』（徳間文庫）／原田マハ

失敗を繰り返してこそ、成長できる。自分が傷ついてこそ、人の痛みを理解できる大人になれるのにー

いじめや家族関係、友人やパートナーとの間で起きるトラブルであったり、
受験、就職などの節目節目でぶつかる壁であったり・・・
生きていく中で「人生の崖っぷち」を経験した方も少なくないのではないでしょうか。
そういう時にこそ強く感じてしまう孤独や不安。
自己否定にもつながり、周りが見えなくなってしまいがちです。

本書にて、引きこもりの主人公・麻生人生（じんせい）が4年ぶりに外へ出て向かった先の蓼科では、
様々な人との出会いと多くの刺激がありました。
周囲と関わることで“人のぬくもり”に触れ、米づくりを通して“自分自身”と向き合っていく。

読み終えたあと無性に“手づくりのおにぎり”が食べたくなるような、
人生のターニングポイントに立つ方にも手に取っていただきたい、「生きる力」を与えてくれる1冊です。

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