主の独り言

2017.06.29

デミアン ヘルマンヘッセ

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名作中の名作。
ヘルマンヘッセのデミアンを読む。
時は1919年。
第一次世界大戦時に、
精神的な苦難を体験した著者が記した作品である。
物語の内容は、自己への探求。
ある事件をきっかけに、心の深淵から自己への探求へ。
この事件でタイトルである“デミアン”という少年との
出会いが主人公を大きく変えていく。
登場人物を全て主人公の心の中。
この様に捉えるとグレートマザー
アニマ、そしてセルフなどユングの元型論
登場人物の役割を分けることが出来
一気に物語が腑に落ちてくる。
100年以上も前の作品だが、
母はウロボロスであり、父は超自我であり、
現代とほぼ何にも変わっていないことが興味深い。
最後、主人公がセルフと統合する。
そして、子宮というマトリクスに帰る・・・。
一人旅をしながら読むには最適な本であろう。
僕の重要図書がまた一冊増えたのだった。

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