主の独り言

2022.09.04

かもめのジョナサン リチャード・バック 創訳 五木寛之

本屋で懐かしい本を見つけた。
手に取ると、完成版と書かれている。
どうも数十年ぶりに第3部の後に第4部が追加された様だ。

かもめのジョナサンは、1970年に誕生した。
時代的には、ニューエイジブームに乗って世界中に広がり大ブーム。その波は日本にも広がり僕も学生時代に読んだのだろう。

ペラペラ読んでいくと、ハンナ・アーレント人間の条件を思い出した。
かもめのジョナサンの精神の変遷は、ハンナアーレントの言う労働、仕事、活動に相応する(全てではない)、と思う。

労働から仕事に移行したジョナサンは生まれ変わった。
そして同様に我々も仕事に移行してからが面白い。社会人の醍醐味を味わえるからだ。

しかし気をつけなければならない事も追加された第4部に記載されている。
第4部が無かった数十年は、扱いに気をつけなければならない本だっただろう。それだけ劇薬にもなり得る危険性を孕んでいた。

個人的には、第4部の追加は大歓迎だ。

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