主の独り言
2021.09.07
追悼 ジャンポール・ベルモンド
ジャンポール・ベルモンドの訃報が入る。
ヌーヴェルヴァーグを代表する俳優の死はとても残念である。
思い出すのはこの三作。
勝手にしやがれのタバコの吸い方がとてもカッコ良かったことを今でも覚えている。スキゾ的要素の強い役を見事に演じていた。
女は女であるでは、3枚目の役もまた似合う。アンナ・カリーナを一途に愛する姿は、可愛らしかった。
そして、名作気狂いピエロ。こちらの役もスキゾ要素が高くさらにモラトリアム。誇大な自由を求める女性に翻弄される男性役を演じた。
ベルモンド演じる気狂いピエロのラストシーンが意味するもの。サルトルの言う、“自由の刑に処せられている”の意味を知っていれば、あのラストシーンに憐情の想いを抱くだろう。
名俳優ジャンポール・ベルモンドの御冥福をお祈りしながら、今一度気狂いピエロを視聴しようと思う。