主の独り言

2017.06.03

勝手にしやがれ ジャン・リュック・ゴダール

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はなればなれに
女と男のいる舗道
ここまで見たら、次にゴダールの代表作の一つ
勝手にしやがれ
を見ないわけにはいかない。
こちらの主演女優、ジーン・ゼバーグ。
この女性も、アンナ・カリーナに負けず劣らず美しい。
同じく主演男優のジャン・ポール・ベルモント。
彼のタバコの吸い方がとにかくかっこいい。
多くの男性がそー思うだろう。
この映画は、
自由に憧れる女性パトリシアが、自由を謳歌するミシェルに恋をする。
ミシェルは警官殺しの犯罪者であり、車泥棒を生業としている。そして最後、
パトリシアはミシェルを警察に密告する。
ざっくりとこんな話。
パトリシアが憧れるミシェルの体現する自由は、
実は責任を全く伴わない
自由とはかけ離れた奔放であり、蒙昧。
デストルドー欲求を大きく根底に持つサイコパス(僕にはそー見えた)。
パトリシアは、愛したいそして、愛したくない。
ミシェルに対しての心境をこの様に表現している。
そして、後半彼女曰く愛を確かめるためにミシェルを警察に密告した。
言いかえれば、
自由とは何かを試すために彼を密告したと僕は感じた。
ミシェルが警察の銃弾に倒れ、
死ぬ間際に、”最悪だ”
この発言に全てが集約されていると思う。
警察は、密告したパトリシアにその様に言ったと解釈したが
彼女はそー捉えていなかった。
彼の自由は最悪であると。
ここでも、サルトルの実存主義を感じてしまう。
時代的にも正にその時代。
”人は自由という刑に処せられている”
サルトルの言葉がこの映画にぴったりである。
ここまで見たら、もう一本 気狂いピエロまで見たいと思う。

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