主の独り言

2019.09.15

寝ても覚めても 濱口竜介

とんでもない映画を見た。
HappyHourの濱口監督の映画“寝ても覚めても”。

視聴後のなんとも言えない虚脱感。
その理由が知りたくて、もう一度観てしまった。

2日経っているが、まだ頭の中は寝ても覚めてもの事でいっぱいである。

とにかく、主人公の朝子。
この女性にものすごく興味を覚える。

男性には狂気の女性。
女性には、“わかるなぁ〜”
だと感じるが、とにかく主人公の心の在り方に惹かれる。

消費は記憶。そして、きっかけ(キュー)を見ると
記憶をたどり消費行動を起こす。

主人公朝子も、
過去の思い出の人と会えた瞬間
パブロフの犬のごとく、彼の元へ動いてしまう。

彼女が見ていたのは一体何だったのか。

その謎は、東北の被災地の海岸で答えが出る。
防波堤の上から、早朝の海を眺めたとき
彼女の自我が明確に作られていく。

それまでの彼女は、ただの器だった。

生まれて初めて自分の意志で選択では無く、決定をしたのだ。

しかし、
その時、フィアンセの心は失意のどん底。
はたして二人はどうなるのか・・

その答えは、
二人の最後のセリフと視線の先にあった。

素晴らしい映画に出会えた事に感謝である。

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