ディオニソスの陶酔

2021.08.17

酒の起源

さて、地球上の歴史で古くから有ったアルコール飲料は何でしょう?すでにご存じの方も大勢いらっしゃると思いますが、実はワインが最も古くから有ったと言われています。ワインは果実を潰して果汁にし、そこへ空気中に存在する天然酵母が作用して果実酒になるのです。一方、同じ醸造酒でも日本酒やビールは原料そのままではアルコール発酵が始まらず糖化という作業を経て、初めて発酵が始まります。ですから地球上で初めてアルコール飲料を飲んでいたのは、実は人間以前に野生動物ではないかと言われています。ここ、日本でも日本酒が始まりではなく当地方長野県富士見町井戸尻遺跡で出土した縄文時代の土器にヤマブドウのタネが付着していた事から果実酒の方が先に飲まれていたと考えられています。

ビールはメソポタミア文明の時代にパンに水を加え発酵が始まり飲んだ事から始まったと言われています。日本酒は紀元前4,800年頃中国の揚子江付近で米作りが始まり、それが日本に伝わり始まったと言われています。最初の日本酒は巫女が米を口中で噛み、器に吐き出して発酵させて作りました。これを「口噛み酒」と言い現在の醸造の「醸」という文字の「かもす」という読み方の語源で有ると言われています。

蓼科へお越しの際は是非、縄文考古館井戸尻遺跡も足を延ばしてください。ちなみに縄文考古館には国宝の縄文のビーナスと仮面の女神が展示されています。縄文考古館へは当館より車で約30分、井戸尻遺跡へは当館より約50分程で行かれます。

親湯温泉 梅原

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