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〜蓼科 親湯温泉 長野ワインのおはなし 03〜

数年前から長野ワインを好んで飲んでいる。長野出身の友達がお土産に持ってきてくれたワインがことのほかおいしかったからだ。ワインについては語れるほど詳しくはないが、そのおいしさに驚き、日本のワインの進化に深く感動したのを覚えている。国内産という何とも不思議な安心感がプラスされるせいか、悪酔いしたり頭が痛くなることもなく、心地よく酔える長野ワインは、今ではお気に入りとなっている。

文学が香る宿として知られる蓼科 親湯温泉はさまざまな魅力に満ちているが、その一つに長野各地のワインが楽しめることがあげられるだろう。蓼科 親湯温泉はリニューアルの際、テロワールにこだわった現社長の希望によりワインはすべて長野産で揃えたという。テロワールとは、「風土の、土地個性の」という意味だが、ワインにおいてはブドウをとりまく土壌や立地、気候というすべての環境のことを指している。つまり蓼科 親湯温泉では長野の土壌、立地、気候で育てられたブドウを使ったワインだけを楽しむことができるのだ。

種類は、白なら長野ワインのパイオニアとして知られるイヅツワイン(塩尻市)のNACピノブランをはじめ、洞爺湖と伊勢志摩のサミットで各国首脳に振舞われたヴィラデスト・ ワイナリー(東御市)のヴィニョロンズリザーブ シャルドネ、生食でおなじみの黒ブドウデラウエアを使用した山辺ワイナリー(松本市)のデラウェア辛口など。

赤ならワイナリーでしか味わえない希少なサンクゼール(飯綱町)の山系ピノ・ノワール、自社畑のブドウのみを使用し、メルロ種を先駆けて導入した老舗、五一ワイン(塩尻市)のエステー トメルロ、日本ではまだ栽培実績が圧倒的に少ないシラー種を使用したグランポレール(池田町)の安曇野池田シラー、カベルネソーヴィニヨンとヤマブドウを交配させた日本独自のブドウを使用した信州みやだワイン(宮田村)紫輝など、地域も異なり、また、コンセプトやブドウの使用品種もさまざまだ。

常時20種類ほど揃えているため、どれを選べばよいか悩んでしまいそうだが、そこはインスピレーションに任せてお好みで。ソムリエやスタッフに詳しく話を聞いてみるのもいいだろう。白または赤の飲み比べメニューもあるので、個性の異なるワインを味わってみるのもおもしろい。長野県内のワイナリーを巡りながらお気に入りを探す気分でゆっくりと長野ワインを堪能したい。

また、同じテロワールで造られたものは相性がよいとも言われている。蓼科 親湯温泉の和フレンチをベースに、信州の山の幸をふんだんに使用した夕食「蓼科 山キュイジーヌ」は、長野ワインにぴったり。前菜と共に白ワインを楽しみ、メインの肉料理では赤ワインへ。そして、食後は雰囲気のよいバーでと、さまざまに長野ワインが楽しめる。

蓼科 親湯温泉で長野ワインとともに過ごす休日。ここでお気に入りのワインを見つけたら今度はワイナリーへ足を運んでみるのもいいだろう。

→次回は、クリスマスやお正月、蓼科 親湯温泉の冬の装いをご紹介します。

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