主の独り言
2020.08.17
存在のない子供たち ナディーン・ラバキー

とんでもない傑作映画に出会えた。
子供が両親を告訴する。
センセーショナルなコピーだが、視聴後はうなづいてしまう自分がいた。
部分で見れば親は加害者である。酷い親のトップクラスだろう。しかし、レイヤーをあげれば親も被害者になる。
世界のシステムこそ一番訴えたい相手なのだ。
主人公の少年をはじめとした出演者のリアルすぎる演技に驚き調べてみると実際の難民であるとの事。実体験が年輪として表情や目や声等に現れていることを知り脱帽した。
我々は恵まれている。
こういう綺麗事の言葉で締めくることができない。この映画はそんな他人事ではすまないメッセージを秘めている。
余韻に浸りながらその事を数日考え感じていたいと思う。