主の独り言
2016.08.12
予言がはずれるとき L. フェスティンガー,S. シャクター,H.W. リーケン
出張に出かける。
新宿までの特急あずさの2時間は
読書に最適な時間だ。
毎回この2時間、往復4時間のために
いつも1冊ちょうど読める本を選択するのも楽しみである。
今回、選んだのは“予言がはずれるとき”
新興宗教の予言が外れた時、
その集団はどのようになるかを調べた
研究本である。
実際に、その新興宗教に著者達が潜入して
彼らの実態に迫ったもの。
心理学や行動経済学では非常に有名な
“認知的不協和の合理化”
を実際にまざまざと見せつけられ、
研究本だというのに、
ゲラゲラと電車の中で思わず笑ってしまうほど
興味深い内容であった。
彼らは、予言など当たらなくても良いのである。
予言が外れた後、信者達の布教活動は更に盛んになるというのは
とても不思議であるが、認知的不協和の合理化を知れば
至極当たり前の話となる。
認定的不協和の合理化は、
我々に関係の無い話では無い。
この度合いを下げなければ、関係性など向上するはずは無い。
人は、現実が自分の信念と違うときに
自分の間違えをただすのでは無く、現実を曲げて認識し
現実としてしまう。
家庭でも、会社でも、注意を怠ってはならないのである。