主の独り言

2013.01.13

陰陽師

子供がお祭り内の抽選で本を持ち帰ってくる。
“陰陽師 荒俣宏”
本があれば、読まずにいられない性分の私は、
早速ペラペラ。
著者の荒俣宏は、タレントとしてTVによく出る人物だが、
彼が生物に関してのスペシャリストである事はあまり知られていない。
自宅の本棚には、彼の鳥類と魚類、ほ乳類、は虫類の図鑑が並んでいる。
これは、永久保存版だと思い、10年以上前に購入したもの。
今では、小学生の小僧もたまにペラペラ見ている。
そんな私たちには身近な荒俣さんの“陰陽師”
読まずにいられないのも頷いて頂けると思う。
で、早速縁遠かった陰陽師の世界を探求することに。
陰陽師は、安倍晴明は有名だが、
その後どうなったかはあまり知られていない。
そして、“その後”を書いてあるのがこの著書なのである。
2時間ほどで読んだ感想だが、
これって、生き残り方を書いてある戦略本である事を私は感じた。
時代の進化に伴い“陰陽師”達も、名を変え、仕事を変えながらも
現代まで生きている。
そして、安倍晴明が属した朝廷に近い陰陽師達は淘汰され、
生き残ったのは民間の陰陽師達。
これって、組織化の問題ともリンクするし、
つながることに対する弊害をリアルに書かれていることもわかる。
どの職業も“前提条件”に対して存在することで有り、
前提条件が崩れればどの職業も存在することは厳しくなる。
そんな前提条件が朝廷であり、非科学的な文化であった。
海外から、陰陽師が専門としていた分野の科学的な知識が
渡来してくると陰陽師は姿を消していったのだ。
私たちの商売をする上での前提条件は何か!?
こんな強烈な質問を突きつけてくる本であった。
荒俣宏はやっぱいーなー。

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