主の独り言

2012.09.03

不確実性の時代

不景気、領土問題、社会保障・・
非常に不安定な複雑性に富んだ時代を今私は生きている。
こういった時代の予兆を書かれた本はいろいろあるが
私の好きなガルブレイスの“不確実性の時代”
これを想い出す。
文庫本で上下巻の厚めの単行本だが
今見ても、改めて学びが多い本だ。
ガルブレイスはアメリカを代表する経済学者で有り
ハーバード大学の教授だった方。
過去200年間の経済の流れを変遷としてみながら
いかに、経済学は完璧ではなく限界がある事を示しながら
マルクスや、ケインズなどの著名な学者の偉大さを表している。
インターネットの登場で、益々複雑性が富み
そして様々な国の人々がソーシャルMEDIAで
急速に繋がった現代。
このような臨界状態に組織化する事は
現代では生物学や複雑系化学では明らかにされていることだが
この本を書いた1,970年代にそのことが書かれているのには
改めて驚かされる。
『大恐慌は必然的な時間の流れの結果ではなく
これに主体的あるいは偶然に関わった、
生きた人間や思想の【帰結】なのである。』
これは鳥肌物である。
ルソーが社会契約論で言った“一般意志”
これをわかりやすく解説した本“一般意志2.0”
ここでガルブレイスの言う帰結とは
一般意志のベクトルと言うことなのだろう。
ガルブレイスは言う。
『きわめて多くのことが不確実な時代にあって、一つだけ確実なことがあります。
それは核の脅威に我々が正面から取り組まなければならないと言うこと』
ベンジャミンフランクリンは
『この世で確かなものは死と税金だけだ』
不確実性の高い時代とは価値観が大きく変わる時代だと思う。
そんな時代の転換点に生きていることを
何だか怖がりながらもワクワクしている自分がいます。
さぁどんな時代になるのでしょうか。
 

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