The story of your life
at Shinyu-onsen

写真_新緑を眺める女性と車椅子に乗る女性

STORY 04車いすでも快適滞在

  • 母は旅行に行くのが大好きだった。世界30か国以上は行っているだろう。登山も好きでリュックを担いではあちこちの山をハイクして歩いていた。一昨年、背骨をひどく骨折してから車いすでの生活を余儀なくされてしまった。本人にしたら、悔しい思いだろう。あんなに自由に飛び回っていたのだから。

    “母の人生を尊厳のあるままにまっとうさせてあげたい”

    それ以来、車いすでも滞在のできる旅館、ホテルを探し回った。大好きな山が見えて、自然がいっぱいで、車椅子で食事が出来て、ベッドがあり、トイレやお風呂場に手すりが付いている所。エレベーターもないとダメ。

    こういう条件に合致している所はあるようで意外と少ない。そうしてネットを駆使して探し出したのが蓼科親湯温泉だった。ロビーには3万冊の蔵書があり好きに読めるとのこと。本好きの母には願ってもないことだ。

    写真_多機能トイレ
  • 行って見て驚いた。岩波文庫やみすず書房の骨太な本が多数揃えられている。
    聞けば、これらの出版社の創業者はこのエリアの出身だそうで、それを誇りに思い、こうして擁しているのだそうだ。大正生まれの母の青春時代に読まれた古書もいっぱいある。

    本棚の合間にはこの宿と関係の深かった文人たちの筆による詩歌が飾られていたり、大正から昭和にかけての宿の歴史が垣間見られる写真が壁いっぱいに並べられていて当時をしのぶことが出来るのも素晴らしい。

    母は早速お気に入りの本を見つけたらしく、幾冊かとってきては膝の上に載せて熱心に読み始めた。ここの広いロビーには車いすの人も使える多目的トイレも設置されていて、とてもありがたい。

    写真_綺麗に並べられた本
  • 「小説を書こうと思ったことがあるのよ」聞いたこともない母の告白に驚く私。表現の自由も思想の自由もなかった母たちの青春時代に、禁じられた本を隠れて友と読み回し、大いに語り合ったあれこれを楽しそうに話してくれた。

    生ある限り、旅して、知性に磨きをかけて、尊厳のある人生を全うさせてやりたい、と願う。

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