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〜北八ヶ岳のおはなし02〜

斜面がなだらかで岩場が少なく森が多い北八ヶ岳。一年を通してハイキングや本格的な登山まで多くの人で賑わいます。ハイキングや登山は、春や夏、そして紅葉の季節が中心となりますが、北八ヶ岳は冬もおすすめです。北八ヶ岳には北八ヶ岳ロープウェイがあり、約7分で2.237mの山頂駅までたどり着くことができるからです。標高の高い山頂駅は、雪と氷の世界。ここに広がる「坪庭自然園」を歩くだけでも、冬山のすばらしい景色を存分に楽しむことができます。「坪庭自然園」は、初心者にも挑戦できる1周40分ほどのコースですが、アイゼンやスノーシューなどの装備が必要。しっかりと準備をして安全なハイキングをお楽しみください。「坪庭自然園」から山頂駅を望めば、その向こうに左から入笠山、中央アルプス、御嶽山が並ぶ圧巻の風景が広がります。

もう少し、冬山登山を楽しみたいという人は北横岳へ。「坪庭自然園」を歩いている途中、第二休憩所を通り越した辺りに、北横岳へと続く登山道があります。シラビソの中をジグザグにしばらく上り、振り返って「坪庭自然園」を望むと、今度は北八ヶ岳と南アルプスを一望。雪や氷に彩られた木々も美しく、歩くほどに気分が高揚します。また、歩き進めると木々の間から縞枯山方向が見渡せるようになり、1時間ほど歩くと、北横岳ヒュッテ(トイレあり、宿泊専用)に到着します。北横岳ヒュッテは宿泊専用の山小屋です。裏手にはベンチもあるので、ここで休憩するのもいいでしょう。時間に余裕があれば、七ツ池へ。北横岳ヒュッテからすぐですが、訪れる人が少なく静寂に包まれています。白銀の世界となった七ツ池の風景はとても美しく、一見の価値があります。

北横岳ヒュッテから15分ほど歩き、最後に急な坂道を上りきると、北横岳の南峰(標高2,472m)に到着。南八ヶ岳方面の眺めがすばらしく、中央アルプス方面も絶景が広がります。北横岳は南峰と北峰の二つの頂をもつ横に長い山です。北峰(標高2,480m)まではすぐなので、ぜひこちらも登頂を。北峰からは、蓼科山が間近に見えるほか、浅間山も望めます。いずれも、360度の大展望が魅力。何よりも、八ヶ岳全体を一望できるので、八ヶ岳入門編としてはおすすめのコースです。

北横岳は、元の道を歩いて、北横岳ヒュッテ、「坪庭自然園」を通って、ロープウェイで下山するのが一般的です。登山道もよく整備され、初心者でも挑戦できるコースですが、風景の見応えは十分。往復3時間ほどでこれだけの満足度の高い冬山登山は、北横岳ならではです。

→次回は北横岳からの登山を紹介します。

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