映画監督 小津安二郎が
構想にふけり
名作が生まれた地・蓼科
日本映画界の巨匠、小津安二郎は、脚本家である野田高梧とタッグを組み、「東京物語」「晩春」「秋刀魚の味」など数々の名作を世に送り出しました。
小津が蓼科にある野田の山荘を初めて訪れたのは昭和二十九年の夏のこと。「水がうまい。酒がうまい。空気がうまい。」とこの地を気に入り、晩年以降は脚本執筆の場を蓼科に移したほどでした。
蓼科では、野田とともに散歩をしながら映画の構想を練っていたという小津。豊かな自然の中に一本桜、蓼科諏訪神社などが点在する散歩道を歩けば、小津が蓼科を愛した理由がきっと分かるはずです。

小津安二郎と野田高梧
小津の散歩道
蓼科湖周辺お出かけマップ
無藝荘(むげいそう)
巨匠小津安二郎が晩年仕事場、接待の場として使用した、かや葺き屋根の山荘です。小津は映画「東京物語」をとり終えた頃、蓼科にあった、脚本家、野田高悟の別荘、雲呼荘を訪れ、それ以降、夏冬を問わず蓼科で仕事をするようになりました。この地では、小津が没するまでの7作品すべてのシナリオが書かれました。

新・雲呼荘(しん・うんこそう)
「山が雲を呼び、雲が人を呼ぶ」そんな願いを込め、そしてそこにユーモアを交え、脚本家 野田高梧が蓼科の高原に開いた小さな山荘が雲呼荘です。雲呼荘は願い通りに人を呼び、映画監督小津安二郎、佐田啓二や笠智衆らの俳優達、さらには戦後の小津作品など日本映画の黄金期を担った映画人達が集まって、飲み、議論し、制作する広場となっていきました。

小津の一本桜
昭和の映画監督、小津安二郎氏が脚本を練りながら歩いた散歩道「小津の散歩道」。その散歩道にある一本桜が監督お気に入りの場所でした。左に蓼科山、中央に北横岳、右に縞枯山が見える雄大な景色を盟友、野田高梧と眺めていたでしょう。当時に比べてかなり大木になりましたが、往時の佇まいと変わらぬ姿でひっそりと立っています。

蓼科 苔の森
蓼科の「苔の森」は、澄んだ空気に満ち溢れ、しっとりとした緑の絨毯に包まれた静寂の森。木々が生い茂る空間の中、足元には多彩な苔が広がります。木漏れ日が降り注ぐ森を歩けば心も癒され、四季折々の美しさも感じながら散策を楽しめます。

蓼科大滝
苔むした原生林の先にある水量豊かな滝です。高さ25m、幅10m。清涼な山の空気に包まれ、身も心もリフレッシュ。夏は新緑のなかマイナスイオンをたっぷり味わえ、秋は紅葉もまた一興。当館より徒歩15分。

蓼科湖
ビーナスラインの道沿いにある高原の湖。周囲を唐松や白樺の林に囲まれている。周囲には旅館やホテル、飲食店や売店も並び、ボートや釣り等のアクティビティも楽しめるのんびりとしたリゾート。秋には鮮やかな紅葉が湖面を赤く染める。

蓼科山 聖光寺
交通安全の祈願、交通事故死者の慰霊、負傷者の早期回復の祈願寺。トヨタ自動車株式会社を中心に昭和45年7月に創建された。標高約1,200mという蓼科の冷涼な立地から、「本州で最も遅いソメイヨシノ」が見られる桜の名所でもある。
