主の独り言

2015.08.20

テニスと純粋経験

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この夏10度目くらいのテニス。
今日は、下諏訪町のいずみ湖テニスコート
ここは、かなり穴場である。
どのくらい穴場かというと、
真夏の土曜日でも人がいない。
知っている人だけのテニスコートである。
周りは自然で、昆虫も町場よりも一回り大きく
虫好きの子供達にはたまらない環境だろう。
そんな環境故に、うちの小僧2人は
虫取りに夢中で山へ。
残された僕は、仕方が無いので
ひたすらサーブを打つことにした。
そー言えば、一人でサーブを打ち続けるなんて
高校時代、部活のない日曜日に一人で
学校でやった時以来だろうと思う。
僕は、テニスを高校1年生で始めた。
まだまだ下手で先輩の球拾いばかりである。
練習できる時間と言えば、先輩の練習が終わる
夕方以降と部活の無い日曜日だけだけ。
僕ら新入部員は、上手くなりたくて
休み返上で日曜日も学校に通っていた。
日曜日は、顧問の先生も居なくて
自分でただ考え、下手くそなりに
試行錯誤した練習を行っていた。
特に、サーブは大勢いたら中々練習できない。
だから、日曜日の集中練習のメインだった。
その当時、何も考えず
ただただサーブを打ち続けていた。
長時間ぶっ続けで何球打ったか
わからないくらいサーブを打ち続けていた。
辛いとか楽しいとか嬉しいとか無くて
ただただ没頭していたとしか記憶に無い。
トスを上げる度に、
その状況が身体から想い出されてくる。
ただ純粋に“上手くなりたい”
と言う想いが湧きはじめて来る。
そして理解した。
西田幾太郎の純粋経験。
当時の僕の日曜日は
サーブを通して
純粋経験をしていたのだ。
西田は言う。
自己は純粋経験によって確立される・・・
テニスは、当時の“僕”という自己の
内と外を統合する大切な役割を
になっていたのだった。
これは、僕にとっては大きな発見であった。
 

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