主の独り言

2018.04.06

存在論的、郵便的 ジャック・デリダについて 郵便的不安たちβ 東浩紀

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日本の人気哲学者 東浩紀がジャック・デリダの郵便問題を解説するデビュー作。
郵便問題とは、ジャック・デリダが作った造語である。
もっと言いかえれば、誤配の事。
手紙等の配達、誤配という事を隠喩的に
使用している事である。
誤配に関しては、過去ブログで記載させて頂いたが、
誤配=人生と言って良いほど重要な考えである。
(単純にこれだけでは無いが)
第一章のエクリチュールとパロールの説明では、
この本が一気に魅力的になったと感じた。
思考好きには読み応えある一冊だろう。
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続けて読んだのは、郵便的不安たちβ。
ここで使われているβだが、
金融工学で使用されるβなのだろう。
βとは市場連動性を示す関数。
(ちなみにαは、投資運用者の腕)
タイトルで、その様に見立てると、
本著がすらすらと読めてくる。
大きな物語がなくなった現在、
小さな物語を紡ぐ日本人において
風様な問題を提起してくれている。
郵便問題2冊続けて読む事は大正解だった。

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