主の独り言
2022.05.06
1秒先の彼女 チェン・ユーシュン
誰もが頭の奥底にしまい込んでしまっている幼少期の記憶。
主人公の男性は、主人公女性との幼少期の偶然の誤配の出来事を強烈なエピソード記憶としてもち人生を過ごしていた。
一方女性の方は、いつのまにか忘れてしまい三十路を迎える。
女性が勤務している場所が郵便局というのもいい。明らかにテーマは誤配。
私書箱に入っていた手紙の束が女性にとってのキューとなり、男性との幼少期の記憶が表出する手助けになる。
もう一つのテーマは、忘れている記憶、であろう。
父の失踪がこのテーマを浮き彫りにさせてくれる。幼少期の記憶こそ宝物なのだと。
昨年、沖縄のはての島という無人島で、一人コンテンプラチオな時間を過ごした。記憶を遡り、幼少期の忘れていた記憶と出会う体験をした衝撃的な時間を過ごした。
だから尚更この映画は特別なものになった。